アスベスト問題は、今でも日本で根強く残っている大きな問題です。これは昭和の高度経済成長期に使われていた石綿という細かい繊維製品であり、安価で断熱性や耐火性に非常に優れていたために使われていたものです。しかしこのアスベストは繊維が細かいので、気が付かずに体内に入り込んでしまっている可能性があるのです。そうなるとさまざまな病気を引き起こす原因となることがわかり、使用することを禁止されました。

それがアスベスト問題です。このアスベストによる健康被害というのは、主に中皮腫と呼ばれる肺の病気です。また肺がんのリスクが高まると言われています。そのような中で、いまだにアスベストが使用された可能性のある建物は一部ではまだ残ってしまっています。

そこでその時代に石綿が使用されていた疑いがある建物で仕事をしていた方は、今現在石綿が体に残っていないか検査をしなければなりません。この石綿の検査の方法については、肺をx線写真を用いて確認します。しかしこの検査については、一度だけすれば良いというわけでは無いので注意が必要です。その理由として、石綿によって引き起こされる中皮腫はすぐに発症するのではなく、何十年も経過してから、蓄積されていた石綿により引き起こされる病気とされています。

ですから定期的な検査をして、未然に発症を防ぐ必要があるということです。中皮腫はとても怖い病気ですので、甘く見ずにしっかりと検査を受けておきましょう。