アスベストは吸い込むと肺の内部に付着し重篤な健康被害をもたらすものとなるため、これを吸い込まないように充分な対策をすることが大切です。そのためにはまずこれが存在しているかどうかを確実に把握する必要があり、そのために現在では解体工事を行う前に必ずその有無を確認する検査を実現しなければならないことが定められています。しかし具体的にその手法は定められていないため、できるだけコストがかからない目視検査等で済ませている業者も多く、これが後々問題となることも少なくありません。検査が不十分な解体作業現場の場合は、作業員が十分な対策をせずに作業を行い、健康被害を被ってしまうケースが多いものです。

その理由はアスベスト対策を行う費用は解体作業を行う業者が負担することになるため、コスト削減の観点から必要がないと判断された上にはこれを行う事は基本的にはありません。検査の結果アスベストが存在していないと言われているのに、無駄なコストをかけて対策を行うところがなく、万が一このようなことを行った場合にはコスト意識がないと言われてしまうことも多いものです。しかしそのために存在しているアスベストを発見できず、健康被害を被ってしまうことも多いので注意が必要です。分析による確認方法は、目視などで確認できなかったアスベストを顕微鏡などを利用して分析することで、その存在を確実に把握するものとなります。

目視で発見できなかった場合にはこれをよしとするのではなく、分析を確実に行って存在していないことを十分にチェックすることが、問題を防ぐ重要なポイントとなっています。